BLOG
ブログ

ブログ

看護師採用サイトのKPIと考え方

ディレクターの三澤です。
「採用サイトを立ち上げたけど、その後どう評価していけばいいかわからない」
そういったお声をよくいただきます。

サイトは“つくって終わり”ではなく、“運用して成果を出す”ために、定期的に振り返ることが重要です。そのための指標として有効と言われているのがKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)です。

ここでは、弊社が関わる看護部サイトで実際に見ているKPIと、その背景について整理してご紹介します。 KPIは、単なる数値目標ではなく、日々の活動や意思決定をより意味のあるものに変える「ナビゲーション」のような役割を果たします。

初期段階でのKPI:業務運用における反応速度

「Backlog」での応答時間(弊社・お客様間のタスク管理)

弊社では、お客様とのタスク進行を「Backlog(バックログ)」というツールで管理しています。 このツールを通じて、やり取りの履歴や進捗状況が可視化され、関係者全体で状況を共有することができます。 ここでのKPIとして設定しているのが、コメントへの返信までの時間です。

  • 目安:最大でも2営業日以内の返信
  • 目的:タスク進行の停滞を防ぎ、仕様のすれ違いを早期に解消すること

タスク対応が遅れるほど、内容の記憶も曖昧になり、後戻りや誤解が起こりやすくなります。 プロジェクトを円滑に進めるためにも、「返信までの時間」は明確なKPIとして管理しています。 これは私たち制作側だけでなく、お客様にとっても“確認すべきタイミング”を見逃さないための大切な指標です。

採用管理システム(弊社独自の採用システム)でのレスポンス

看護師の採用においては、問い合わせからのスピード感がそのまま応募意欲につながるケースが多くあります。 特に求職者は複数の医療機関を比較しているため、対応の早さが「この病院は信頼できそうだ」と思ってもらえるかどうかの分かれ目になります。

  • 目安:問い合わせへの返信は即時
  • 目的:期待値を下回らない応対で、機会損失を防ぐこと

せっかく問い合わせがあっても、対応が遅いことで他施設に流れてしまうこともあります。 ここでも「レスポンスの速さ=信頼感」と捉え、KPIとして扱います。

継続運用のKPI:情報発信の頻度と質

ブログ投稿頻度・文字数

採用サイトにおけるブログは、検索流入を促し、職場の雰囲気や文化を伝える重要なコンテンツです。 読み手にとっても、「どんな人が働いているのか」「どんな取り組みをしているのか」を感じられる要素であり、職場選びの判断材料になります。

  • 目安:週1回以上の投稿/1記事あたり2,000文字以上
  • 目的:更新性を保ち、検索エンジンでの評価を維持・向上させる

投稿が止まってしまうと、ユーザーは「この職場、今も採用してるのかな?」と不安になりがちです。 また、ある程度の文章量があることで、検索キーワードへの自然な対応や、読者の理解促進にもつながります。 記事数が蓄積されるほど、サイト全体のSEO評価にもつながるため、KPIとして数値化しておくことが効果的です。

成果指標(結果KPI):サイトパフォーマンスの可視化

運用面だけでなく、「結果としてサイトがどれだけ機能しているか」を把握するためのKPIも欠かせません。 これらはGoogleアナリティクス(GA4)などのツールで可視化できます。

  • 各ページのPV(ページビュー)数
  • 採用エントリー・問い合わせなどのアクション(CV)数
  • CVR(コンバージョン率)=アクション数 ÷ PV数

例えば「採用情報ページは見られているのに、エントリーが少ない」のであれば、フォームや導線に課題があるかもしれません。 このように、行動データに基づいて課題を見つけ、改善へつなげるのがKPI分析の最大の目的です。

KPIはお客様とのやりとりにも活かせる

もうひとつ、KPIとして見逃せないのが「お客様とのやりとりの速度」です。 例えば弊社からの提案や確認の依頼に対して、スムーズなレスポンスをいただけるかどうかで、その後の進行に大きな違いが生まれます。

  • 提案→確認→修正のやりとりが滞ると、納期全体にも影響します
  • 双方の反応速度が高いほど、進行はスムーズかつ誤解も減少します

このような社外・社内をまたぐコミュニケーションにおいても、“確認までの平均日数”をKPIとして数値化することで、見直しと改善が可能になります。

まとめ

KPIは「ただ数値を測るもの」ではなく、病院が本当に求める成果=良い人材の確保につながる行動を支える“方位磁針”のような存在です。

今後はKPIに加えて、KGI(Key Goal Indicator=最終成果指標)への発展も視野に入れ、「問い合わせが何件来たか」だけでなく、「誰をどう採用できたか」まで追っていくことが重要になります。

“いいサイト”とは、“いい結果につながるサイト”のこと。
そのためにも、日々の運用とデータの蓄積から、一緒に最適なKPIを磨いていきましょう。

KPIの設計や運用については、施設ごとの体制や方針によって最適な方法が異なります。
「うちの場合はどう考えたらいいのか」「どこから着手すればいいのか」など、気になることがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

私たちは、病院の採用・広報支援に関わるパートナーとして、日々の改善と成果につながる仕組みづくりを全力でサポートいたします。

お問い合わせ・ご相談はこちら